こんにちは。獣医師のNAOchanです。
今回は「依存心」をテーマに健康と病気の話をしていきたいと思います。
獣医師をしていると、ペットが人間に依存している状況をよく見ますし、逆に家族の飼い主さんがペットに依存している場合もたくさんみます。
この記事をみていただくことで
依存心が「病的」であることとその理由
身近な依存心の具体的な例
どうすれば依存心から切り抜けられるか
がわかります。
動物的であれ!というもいうのも、依存からの脱脚、自立心をもとうという考え方が内包されています。
ではみていきましょう。
目次
病気は依存することでなりやすくなる
これは実際本当で、依存心は一時的な安楽や快楽をうみますが結局は大きなストレスや思考停止状態、意思決定の阻害につながります。
だから病的なんですよというお話です。
なぜ依存は病気をうむのか
依存は「何かがないと生きられません」という状態です。
自立の対義語ですね。
ではなぜ依存の先に病気があるのでしょうか。
それはイメージすれば簡単です。
何かに依存しながらいきていくと、その依存の対象が存在していること前提で生活していくことになります。
裏を返すと、その依存の対象が消えてしまうと生活できないということになります。
依存を繰り返すと、依存の対象が不安定になってしまった時に「大きな不安」を受けます。そして、慢性的なストレスにつながります。
依存しているものが徐々に不安定になると「慢性的なストレス」
→ 依存症の慢性症状
依存しているものが急に消滅すると「絶望、発狂、禁断症状」
→ 依存症の急性症状
これがよくあるパターンです。疾患にたとえると慢性と急性の違いです。
たとえば、働いている職場の経営状態が徐々に悪化してきたとします。このままここで働いていて大丈夫なのか?家族もいるし子供もいるし…どんどん不安になります。この状況は生活しているだけでも慢性的なストレスとなります。
これは「依存症の慢性症状」です。
もう一方の例
たとえば、スマートフォンは生活であたりまえに存在しているものです。同時にみんな見事に「スマホ依存症」です。
ある実験で複数人の学生にスマートフォンを使わない生活を何日続けられるのか?というようなことをしていましたが、見事にみんな1日以内、長くても3日以内に禁断症状があらわれたようです。
これは「依存症の急性症状」です。
依存の先にはコントロールされる状況があります
何かに依存して、それありきの生活になってしまうと
自分ではコントロールできない状況
が待ち受けます。
コントロールできないものばかり周りに溢れると、ストレスがまたります。
コントロールできないものに集中しても、自己否定感が蓄積して幸福感が下がります。
そして、たまったストレスを解消するために人間が行う行動は
ストレス解消を言い訳にするプチ快楽
です。
このプチ快楽を毎日実行すると、習慣化します。
そしてアルコールや糖分、ドラッグなどのさまざまな中毒や依存症に陥ります。
つまり、自分でコントロールできないものを依存の対象にしないこと
これがめちゃくちゃ重要なことです。
野生動物って賢くで、かなり自立の道を選ぶいきものです。そもそも拘束や束縛に対して、生存の安定、生存欲求が良しといわないからだと思います。
依存症も結局は依存心から
物質やサービスへの依存症も結局は依存心からうまれます。
お酒からくるアルコール中毒
タバコからくるニコチン中毒
おやつなどからくるグルコース中毒やトランス脂肪酸依存
ドラッグからくる薬物依存症
糖尿病患者のインスリン漬け
性コンテンツなどからくる依存症
これらの物質やサービスに対する依存も結局は心からきています。
「病は気から」というやつですね。
一時的な快楽や安定を継続することによって生まれます。快楽を生むものは、大抵依存のタネと思った方がいいです。それを毎日すると習慣化されてしまうからです。
依存心から何かに依存する。
↓
コントロール下の状況になり
何かに依存することに逆に不安を覚える
↓
その不安がストレスを増幅させる
↓
ストレスを発散させるためにプチ快楽を求める
↓
プチ快楽が習慣化され、新たな依存症が増える
これを「依存とストレスのスパイラル」と命名します(笑)
このスパイラルに陥った場合に大抵解決するためには
大きな決意や変化が必要です。
そのための一歩は小さなものでもいいのですが、
依存症になった人は、その小さな変化すら恐れてしまいます。
それも一種の中毒症状です。タバコを吸わない日を一日も作れないような状況と似ています。
結局は「健康も氣から」なので、行動を無理に変えるよりも気持ちを切り替えた方が早い場合があります。
依存心が原因なのであれば
「自立心」
がキーワードとなるでしょう。
少しずつ、依存の対象から自立しましょう。
生活から遠ざける
意識から遠ざける
なるべく見ない
そんな感じでやっていきます。
決して依存物を敵と思う必要はないと思います。
意識しないんです。
「今までお世話になりました。ありがとう。でももう充分です。」

依存症の具体例
ペットロス
ペットロスも依存からくる現象だと考えられます。獣医やってるとよくみます。
「愛するペット」が何か不調になりました。それからどう対処するのかを判断するのは家族の飼い主さんの訳ですが、ペット依存症になっている方の大半は、正常な判断が出来ず、判断が鈍りやすい傾向にあります。
一方
「愛するペット」に何か不調があっても、まずしっかり愛犬愛猫のことを信じます。そして、してあげられる最大限のことをそして負担を最小限にできることを考えることができます。
信じることと、依存することは、違います。
よく問題行動が、とか言いますが、全てが全てそのパターンではないとは思いますが、大抵は家族の飼い主さんがペットに「依存心」を植えつけたからおこるのです。
私が飼ってあげてるんだから
この子にできることは全部やってあげる
護ってあげる
なんかこのペットに対する「あげる」という言葉に問題がある気がします。
まずは「愛するペット」という家族に「感謝」です。
感謝することと、依存することとは、違います。
労働による依存
雇用形態で病気のなりやすさが変わるというと驚く方もいらっしゃると思います。
しかし、実際には雇われの労働者よりも、個人で事業を持っていたり、経営をしたりしている人の方が、病気になりにくい傾向があります。
これはコントロールされているかどうかが大きな要因だと思います。
先日、不快ストレスの記事を投稿しましたが、不快ストレスは
自分でコントロールできない状況で発生しやすい
コントロールできないものに集中してもストレスはたまる一方
というお話をしました。
詳しくはこちらの投稿をご覧ください。
雇われていると
給与
時間の使い方
労働場所
人間関係
労働内容
など、多くの5W1Hがコントロールされます。
一方、雇う側の人間やフリーに活動している人間はこれらの拘束力が少なく、自分でコントロールできないものを減らすことができます。
“Fight or Flight”
という言葉をご存知ですか?
「攻める か 逃げる」
です。
これは副腎から分泌される「アドレナリン」というホルモンが司っている行動学ですが、いざとなった時に攻めに出れるか逃げに出れるかというのは生存にはとても重要になります。成功の秘訣でもあります。
一方、現状維持というのはもっともリスクが高く、ストレスもたまりやすい状態です。しかし、そもそも多くの日本人は不安遺伝子を背負っており、Fight or Flightではなく
“Freeze” 静止
することが多いです。
自分でコントロールできない状況下では、攻めるも逃げるもうまくいかず、大抵の場合はフリーズします。
そして、思考停止になってしまい、これもまた病的です。

独立しているように見えても
一方、独立しているような個人事業の方もそうですが、依存心があると基本的には軌道に乗りづらいと思います。これは自戒も含めて書きますが、
何をすれば成功しますか!?
何からやればいいですか!?
どうしてうまくいかないのでしょうか?
と、答えだけ求める質問を上司やメンターにする人は大抵思うように事業は進みません。
自分で行動や挑戦をする前に、試行錯誤をする前に、他人に答えを求めているからです。そして、思考停止状態になるからです。
これは、健康医学的にも能力開発的にもOUTです。
自立には
Try and Error
がつきものです。そして少しづつ確立されたものを創っていきます。
依存心から自立心へ
実際、依存心から自立心へ切り替えたいと思っていてもすぐに行動に落とし込める人は多くはありません。
変わることに対して怖かったり、なんとなくこのままでいいという自分に対しても依存しているからです。
そして、自立心をもつ方法を他人にすぐ聞こうとしますが、それも依存心ですよね。
まずは依存心と病気のロジックをお話ししましたが、これらを理解した上で
自分自身で最適解を見つける努力をする
↓
試行錯誤(思考錯誤ではありません、行動ありきです)
↓
一度他の人に確認します
この思考をともなった試行錯誤 Try and Error です。
PDCAサイクル的なものです。
最後の他人に確認する作業は依存ではありません。確認作業です。
自分で一つ試行錯誤して行動した結果を持っていて、その確認をするだけです。
そして、確認した相手に感謝します。
依存してすべて答えを得ると、それが後々間違いだったじゃないかという
さらなる依存をうみ、その依存を言い訳にします。
それが人間といういきもののなせるワザです(笑)
その予防としても「依存よりまず自立・行動」です。
チャクラでいうと第一チャクラ。
生存の基盤を司り、この地球社会を生きる上でもっとも基本的で重要なチャクラです。。

ぼくも、普段は動物の夜間救急医療をやペットの予防医良往診、エネルギー医学などを実践していますが、ぶっちゃけそれらに「依存」してもらいたくはありません。
それらの医療、医良を「動機」にして自立した心身を目指していただきたいです。
今回は少し長かったですが、最後まで読んでいただきありがとうございました!
動物的であれ!
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