ZOOTIST 語源

こんにちは。予防獣医師の直良です。

いつも記事をお読みいただきありがとうございます。

今回は【病物語】をテーマにお話ししたいと思います。
病物語とは、病気がどのように進行していくのかをあらわした言葉です。

たとえば、なんで癌になるのか?なんで炎症が起きるのか?
なんで吐き気をもよおすのか?どうして熱が出るのか?

こういった病気の症状などの本質について理解できるのが【病物語】です。

体温計 聴診器 予防獣医師 動物0次診療

病物語で病気がどのように進んでいくのかを解説

病気はまずどのようにして始まるのでしょうか?

東洋医学的に言うと

万病一元、血液汚染から生ず

という言葉があるように、すべての病気は血液が汚れてしまうことからくるといっても過言ではありません。

これは、自然にたとえるとわかりやすいです。

川が汚れると、山が汚れます。
大地に生息するいきものにも大きな影響をもたらします。
川が汚れると、自然にとっては致命傷なのです。

いきものでいう「川」とは何でしょうか?
そう、「血管」です。
血液が汚れると、多くの臓器に負担をかけて全身病になりやすい状態になってしまいます。全身疾患につながるのです。

大体の全身疾患は以下のような経過をとります。

  1. rash:発疹
  2. infla:炎症
  3. cure:硬化
  4. C / D:腫瘤または出血

それぞれをみると、すべて血液の汚れが関係していることがわかります。

順番にみていきましょう。

① rash:発疹

発疹と聞くと何を思い浮かべますか?

  • 湿疹
  • 風疹
  • 蕁麻疹
  • 丘疹
  • 膨疹
  • 水疱
  • 痂疲
  • びらん
  • 潰瘍
  • 結節

挙げるときりがないですが、皮膚や粘膜にでる症状ですね。

これらは体内の毒素など、老廃物を外に出そうとして起きる現象(症状)です。

血液汚染がおきると、血液にたまった老廃物を外に出そうと、手始めに皮膚や粘膜、つまり体表に老廃物を移動させ、排泄します。

患者を観ただけで健康状態が大体わかるというのも、この段階で判断がつくからです。

これは立派な症状です。

症状(病気)は最高の診断士であり、治療師である。

予防獣医師 直良




といつも言っていますが、発疹がおきるから、うまいこと体外に毒素を排泄しているわけですね。

症状というものがなければ、今の健康状態も分からないし、毒素を排泄する自浄機能すらないという致命的な状態なのです。症状様様です。

さらに、血流がきれいな状態ですと、

  • 白血球による免疫機構が活性化され、老廃物除去がすすむ
  • 体温維持で代謝酵素が活性化され、毒素を無毒化できる
  • 血流がしっかりしているため、老廃物を皮膚や尿からしっかり出せる

ここめっちゃ大事です。テストに出ます(笑)
つまり

  1. 免疫機構
  2. 代謝機構
  3. 排泄機構

【健康維持の三兄弟】です。

この症状の段階から病状が進行しないよう、予防することが大事です。

そうしないと、次の病気物語のページが開かれます…(笑)

病物語


② infla:炎症

お次は炎症です。

これはわかりやすいですね。

獣医病理学でも習うのですが、炎症の五大兆候というものがあります。

  1. 発赤:赤くなる
  2. 腫脹:はれる
  3. 疼痛:痛み
  4. 発熱:熱くなる
  5. 機能障害

これが炎症の病態、定義です。

症状として代表的なのが

  • 発熱
  • 痛み
  • 食欲不振

です。

たまに発熱をおこさない肺炎など例外もあります。

炎症といえば、代表的なものは

  • 皮膚炎
  • 結膜炎
  • 肺炎
  • 気管支炎
  • 胃腸炎
  • 肝炎
  • 胆嚢炎
  • 膀胱炎

などが挙げられます。

炎症も「血液汚染」が原因です。

炎症反応は血液中の老廃物を「燃焼」させる機構だからです。

発赤して赤くなるのは、血管拡張して白血球という免疫細胞を血管外に出して、炎症部位にもっていくことで免疫反応をおこすため

腫脹してはれるのも、そもそも血管拡張しているからはれてきます。

疼痛で痛むのも、その部分を安静にさせるため。

発熱するのは西洋医学的には菌をやっつけるため、東洋医学的には老廃物を燃焼させるため。

機能障害もいいかえると機能低下で、一度炎症部位を休ませるためにあります。

炎症という症状は身体のためにがんばってくれているのです。

①であげた「発疹」で出し切れない血液内の老廃物を処理する機構として炎症反応があるのです。

白血球による免疫機構は、体温が適正維持されていると働きが活性化されるので、症状の段階で自然治癒されやすくなります。

血液の浄化はこの段階でもとても重要なのが分かります。

③ cure:硬化

硬化」とひとことで言いましたが、よくある疾患や症状としては

  • 動脈硬化
  • 高血圧
  • 血栓
  • 結石
  • 線維化

が挙げられます。

硬化に至るストーリー(病物語)を説明します。

まず発疹や炎症で対処しきれない老廃物毒素をどうするか?

この状態は、体外に排泄する力が衰えた高齢期に多い状態です。

排泄しきればい血液中の老廃物は、血管内壁に固めて沈着させてでも排除しようとします。そうすることで、血液自体は浄化されるからです。この機構が「動脈硬化」です。

血管壁が硬化によってどんどん分厚くなると、血流が低下するため、心臓ががんばって血液を全身に拍出しようとします。そうすることで、心臓も疲弊するし、血圧が症状します。「高血圧」です。

そして、細くなった血管に高血圧によってパンパンになった血液、そうなると、老廃物を固めて「血栓」という血の塊を作ります。カサブタみたいなものが血管の中にできてしまうのです。

これによって脳梗塞などが起きます。

この「硬化」の現象は老廃物を固めて血液以外の体液でも浄化しようという機構なので、

  • 尿や原尿で硬化がおきると「結石」
  • 胆汁で硬化がおきると「胆石」
  • 壊死した細胞の間(細胞間液)部分をうめて固めると「線維化」

となります。

硬化までくると、どんどん体温は下がっていきます。血流などの体液の流れが遮断されるからです。

①②の段階だったら、発熱して老廃物を外に出そうとする機構でしたが、③の硬化までくると、逆に外に出すのをあきらめてしまいこんでしまいます。

つまり、②と③の段階の境目は大きなターニングポイントになってきます。

だから西洋医学でも、硬化が始まると外科的に手術をすることが多くなるのです。
つまり、硬化まで至ると、救急的な処置が得意な西洋医学の出番になることが多いです。逆に言うと、発疹や炎症などの場合は東洋医学や自然療法などの方が硬化を発揮することが多いです。

④ C / D:腫瘤または出血

炎症細胞 酸化

腫瘍または出血。これが病気の究極体、極地です。病物語の終焉です。

C / D は”convergence”と”divergence”の略です。

これは動物0次診療®やエネルギー哲学でもよく登場する言葉です。

要は「収束」と「発散」を意味します。

最終的に行き場のなくなった老廃物はどうなるのか?

選択肢は二つです。

以前と同様

  • 「硬化」のようにもっと固めるか:収束 ”convergence”
  • 「発疹・炎症」のようにもっと排泄するか:発散 ”divergence”

をより強化したものです。

つまり

  • 「収束」の究極体が「腫瘤」
  • 「発散」の究極体が「出血」

です。

腫瘤は老廃物を閉じ込めてしまうために、もう細胞ごと固めちゃいます。

出血は老廃物をとことん出すために、もう血ごと体外に出しちゃいます。

なるほど、これ、獣医だからなおさらわかるんですけど、これら腫瘤と出血の両方の性質をもっているのが「腫瘍(がん)」なのです。

腫瘍(がん)は症状の究極体である「腫瘤」と「出血」を兼ね備えた最終極地である

という感じです。

がんができると、よく血を吐きます。

  • 呼吸器系のがん:喀血
  • 食道や胃がん:吐血
  • 腸のがん:下血
  • 泌尿器系のがん:血尿
  • 子宮などのがん:不正出血
  • 胸腔内臓器のがん:出血性胸水や心嚢水
  • 腹腔内臓器のがん:出血性腹水

動物救急でもこれらの症状が出ている場合の多くは、腫瘍性(がんや肉腫)でした。

腫瘍は白血球による免疫機構で抑えることができますが、これも低体温であると、うまく機能しません。

なので、あらかじめ健康的な血液を維持しておくことはとても重要なのです。

つまり、これも予防です。

陰陽と花 予防獣医師
convergenceとdivergence、陰と陽



病物語、お判りいただけましたか?

病物語で最も重要なことは何だったのでしょうか?

それは「血液の浄化」です。
血液の汚れを処理し、体外へ排泄しようというはたらき、
つまり自浄作用がはたらいた結果、症状が体現するのです。

症状はやはり悪いものではなく、異常をいち早く知らせてくれる「診断士」の役割、そしていち早く毒素を処理して排泄しようとしてくれる「治療師」のような存在なのです。

血液をきれいにしておくことで、多くの病気を予防することができます。

そのためには、食事や運動などの生活習慣、大気状態や電磁波などの生活環境、そして免疫力や代謝能力、体温の維持などの身体状態がとても重要になります。

病物語のページをどんどんめくっていくことなく、早い段階で対応していく、そして予防していくことがとても重要なのです。

Tags
No Tag

No responses yet

コメントを残す