こんにちは。予防獣医師の直良です。
今回は、動物先生からいろんなことを学ぼう!ということで
野生動物は自然物と人工物を区別できる
というテーマでお話していきます。
自然物というとわかりやすいのが
- 木
- 土
- 石
のようなものですよね。
人工物というと
- プラスチック
- セメント
- 遺伝子組み換え系
などを思い浮かべますよね。
先日お話を聞いた中で興味深いものがあったのでお伝えしようと思います^^
目次
野生動物は人工物にはよりつかない?自然物を自然と理解している。

この二軒の家屋のうち
左側の家屋には毎年ツバメが巣を作るのですが
右側の家屋には巣を作らないようです。
別に家の人が餌付けをしているとかそんな話ではないようですが、
なぜツバメは決まって片方の家にしか巣を作らないのでしょうか?
その答えは…
片方は「自然物」で作られた瓦屋根。
もう一方は「人工物」で作られた瓦屋根だからです。
自然物を野生動物は好む

ツバメは家屋の屋根に巣を作りやすいです。
なので、屋根の瓦の素材はとても重要になります。
ツバメは野生動物です。
そして、瓦がより自然的な家屋を選び、そこで子育てをすると決めているのです。
左側の家屋の瓦はしっかり陶器の素材(陶器瓦)を利用しており
右側の家屋の瓦は石綿(アスベスト)を使用した素材(セメント・スレート瓦)のものでした。
それを理解してツバメは陶器素材でできた瓦屋根をチョイスしているのです。
それでは野生動物は、なぜ自然物を好むのでしょうか?
それにはいろいろな理由があると思いますが、
やはり「安全性・安心感」があると思います。
自然物には安全性と安心感がある

自然物にある安全性
子育てをするうえで大事なのは「安全性」です。
これは言わずもがなですよね。
安全でないと子育てはできませんし、
子育てに限らず、安全欲求というものが動物にはあります。
危険なところに巣を構えるとストレス半端なさそうですよね(笑)
あえて危険なところに巣を作る動物は少なくとも僕は知りません。
安全性や危険性というのは、周囲の環境にも言えます。
毒性の高い物質というのも安全を脅かす要因になります。
野生動物たちは、物質が自分にとって安全かどうか?判断することにたけています。遺伝子に刻み込まれた本能的な部分で判断しています。
人間は、人間が作り出した安全性の低いものを当たり前のように使うことを教育されてきているので、その違和感に気づきにくいのだと思います。
そもそも人が作り出したものということで安心している感はありますよね。動物たちはだれが作ったとか関係ありませんし。
あくまでも物質を物質としてとらえているからこそ、本質的なところを理解できるのだと思います。
自然物にある安心感
安全性と並ぶ重要な要素があります。
それは安心感です。
自然物というのは、大昔からいきものが進化する過程で常に存在する環境です。
それらの中で生き延びてきたし
逆にそれらなくしては生きていけなかったものです。
だから、安心なのです。
得体のしれない物質ではないということも、遺伝子や脈々と受け継がれた本能が理解しているのです。
ほんと、野生動物はすごいですよね。
自然や物質の本質的な部分を理解して、選択して、行動に移す。
まさに「動物先生」です。。。
人工物に対する先入観や固定観念が存在しないからなせる業です。
人間も物質の本質性をとらえられる
では、人間は自然性を理解することはできるのか?
結論、できます。
それこそ先入観や固定観念を徐々になくしていく過程が必要だと思いますが
ぼくらももともと動物です。
ヒトという動物ですよね。
本来はそういった野生のカンや本能的な部分が研ぎ澄まされていたはずです。
実際にそういった人間も知っていますし、生き方や在り方次第で大きく変わるものだと思います。
人間は常に新しいものを集めて理解したがる生き物です。
Collect:集めたがり、物欲が強い
いきものです。
今一度、逆方向を意識してもいいと思います。
Recollect:思い出す
人間がもともとヒトという動物であったことを思い出す。
本来持っていた野生のカンや研ぎ澄まされた本能、自然性を思い出す。
そして、そっちのほうが生きやすいことを思い出す。
Collect → Recollect
というベクトルも重要で、そのバランスを今一度とることが動物としての在り方だと思います^^
動物的であれ!
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