こんにちは。予防獣医師の直良です。
みなさんは動物とコミュニケーションをとることは可能だと思いますか?
大体の人の答えは
“Yes”
だと思います。
しかし、その具体的な方法はと聞かれてすぐに答えるひとは少ないように思います。
中には「アニマルコミュニケーション」をマスターされている方もいらっしゃいますし、
動物とコミュニケーションをとる方法を教えている方もいます。
ぼくも【動物語】としての動物とのコミュニケーション方法について教える立場でもあるのですが
今回は、動物とのコミュニケーションにとって重要なことをお話しようと思います。
この動物語は、自分自身獣医師として活動するうえでとても活躍しています。
目次
【動物語】動物とのコミュニケーションで重要なこととは?
動物たちが使っている日常会話の手法であるか?【身体言語】

まず大事なこと。それは
動物たちが日常的に利用しているコミュニケーションの方法であるかどうか?
ということです。
コミュニケーションとは、情報伝達のことですよね。
人間だったら「言葉」を利用しますが、
動物たちは「言葉」ではなく「身体言語」を利用しています。
身体言語="body language"
つまり、言葉ではなく身体の身振り素振り、視線や姿勢などで意思を伝えあっているということです。
わかりやすいのはわんちゃんの「しっぽ振り」ですね。
尾を振っていると
- 嬉しい
- 楽しい
- 興味がある
ことが多いです。
しかし中には
- 警戒
- 恐怖
- 喧嘩モード
なこともあるので、一概に尻尾をふっているからポジティブというわけでもないんです。
その細かいところは別のタイミングでご紹介しますが、
要するに、身体を使って気持ちを伝えあっていることがわかります。
これは、身体から情報を得られるのでとても客観的であり、統計もとれる
科学の対象
になります。
なので、身体言語から読み取る方法は、観察者がかわっても大体同じような答えになります。
世界中で動物行動学の研究もされていますが、統計がとれるから結論が導き出せるということですね。
一方、別の手法で動物とのコミュニケーションを教えている人もいます。
テレパシー
を利用する方法です。
動物と以心伝心。そして気持ちを理解してあげるというものです。
こちらも動物たちはコミュニケーション法として利用しているかもしれませんね。
しかし、これはなかなか再現性がとれない(みんながみんな同じようにできない)ですし、
観察者の主観
が強くでます。
観察者によって、答えがぜんぜん異なることがありむす。
そして、テレパシーというのは果たして動物たちが「日常的」に使っているコミュニケーション方法なのでしょうか?
少し疑問です。
つまり、あくまでも「客観性」が大事になるということです。
科学がすべてではありません。
テレパシーは間違いではないし、否定するわけでもありません。
しかし、
動物の身体言語という「客観的な部分」を理解してから
テレパシーという「主観的要素の強い」方法を習得する
ことが大事なのではないかと思います。
動物たちが日常的にコミュニケーション法として利用している身体言語をまったく理解しないままテレパシーに入ると
動物たちとのコミュニケーションギャップが生まれやすくなります。
コミュニケーションギャップとは、意思疎通に誤解が生まれることです。
動物は本当は謝ってるのに、人間(観察者)は動物が自分のことを無視しているように思う。
主観的に捉えると、そのようなコミュニケーションギャップが発生することが多いです。
実際ぼくもそのような例をたくさんみてきました。
あくまでも主観性が強くなりすぎず、動物視点に寄り添う「客観的視点」が大事ということです。
動物と人間がお互いに利用できる方法であるか?

これは当たり前のようで意外と盲点です。
人間が動物(ペット)の気持ちを理解できるだけではなく
人間も同じように自分の意思を伝えられるような手法であるか?
というのはとても重要なことです。
いくら動物の気持ちが分かったからって、ぼくらがそれに対してアンサーを出せないような手法は
コミュニケーション(相互意思伝達)ではありませんよね(笑)
ここでも活躍するのが【動物語】つまり「身体言語」です。
動物たちが利用している身体言語はほとんど、
人間もまねをすることができます。
たとえば...
犬同士のコミュニケーション法のひとつに
「カーブ&アプローチ」
という方法があります。
これは、まっ直ぐ相手に近づこうとするものではなく
円を描くように遠回りして相手に近づくという身体言語です。
これは相手に「敵意はないよ」という意志表示になります。
これは犬同士で使われている身体言語の例ですが、
もちろん人間が犬に対してふるまうときも同様です。
いきなり真正面から向かっていくと場合によってはかみつかれます(笑)
人間も、犬に向かっては円を描くように接近すると
「敵意はないから安心してね」
という人間の意思を伝えることができるのです。
人間も身体言語を活用することで、同じように動物たちへ意思を伝えることができるのです。
テレパシーによる手法は人間が動物の気持ちを理解しようという手法ですが、
人間が動物に意思を伝えることは難しいとされています。
それができる人はほんとすごいと思います。尊敬です。
ということは、テレパシーで動物たちに意思を伝えることは難しいという人もいるということです。
つまり、ここで三つ目の重要な要素です。
だれにでも習得できる手法であるか?

これもとても大事な要素です。
だってぼくらはもともと「どうぶつ」ですよね(笑)
もともとどうぶつであるぼくらが理解できないようなコミュニケーション法はおそらく動物たちと会話なんてできません(笑)
「動物的であれ」というスタンスが大事だと思います。
テレパシーで動物の気持ちを理解する。
さらにはテレパシーで動物に意思を伝える。
できるひとはどれほどいるでしょうか?
どんなに熟達者が学習者にそれを教えても
できないという人は本当にできません。
そしてそれは動物たちもできているのでしょうか?
なかなか難しい問題ですよね。
一方、身体言語は勉強すればだれでも理解できます。
客観的事実ですし、見ればわかります。
そして繰り返しになりますが、身体言語は動物たちが日常的に使っているコミュニケーション手法です。
そのような客観性をもてば「あの犬には使えるけど、あの犬には使えない」ということはほとんどありません。
身体言語を習得すると「一生もの」ですね(笑)
身体言語習得で一番重要なのは「観察眼」

そんな【動物語】といわれる身体言語を習得して
相互にコミュニケーションをとるうえで一番重要な能力は
観察眼
です。
動物たちの日常会話である「身体言語」は本当に細かい身体の動きとして表れることがあります。
動物語を習得することはメンタリストに似ています。
メンタリストの方々は、相手の身体にでる細かい動き、機微を感じ判断し
相手の心理状況を理解しています。
動物語を理解するということはおのずと
メンタリストのような能力を身につけることにもつながるということです。
ぼくは不定期ではありますが、
動物語を習得する方法を講座形式で教えています。
もしご興味おありでしたら以下のリンクからご覧ください^^
> 動物語を習得する講座を含む直良のセミナー一覧はこちらから
動物たちと会話ができる人がふえると
もっと動物にやさしく、動物と共生できる社会ができてくるんじゃないかなと思います。
そんな日本であってほしいですね!
動物的であれ!
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