猫の腎不全 猫が水を飲まないときには

こんにちは。予防獣医師のNAOchanです。

今回は、猫の予防学の中でも特にみなさん気になるであろう…

家庭でできる腎不全の予防についてお話しします。

特に高齢の猫ちゃんでは腎不全で苦しむことが多いので、しっかり予防したいですね。

この記事を読むことで

  • 猫ちゃんの腎不全予防の基本
  • なぜ飲水量が大事なのか
  • 具体的な方法

がわかるようになると思います。

それでは…行きますにゃ!

ねこちゃんの腎不全の予防法

猫の飲水量で腎不全を予防しよう

にゃんちゃんは、わんちゃんよりも高齢になると腎不全のリスクが高いです。

腎不全は

  • 重度脱水
  • 併せて心臓病
  • 体に毒素がたまって辛い状態(尿毒症)

という、いたわるべき高齢猫ちゃんに追い打ちをかけるような病気なんです。。。

可能な限り予防したいですよね。

実際に動物救急の現場でも、多くの高齢猫の症例は腎不全です。

そんな猫の腎不全の予防法で、家庭でできることとしてあげられるのが

飲水量の増加

にゃんですよね!水を飲む量を増やす。

こまめに水を飲んでもらって脱水状態にならないようにすることが大事です。

軽度でも、脱水状態になると腎臓をはじめ多くの臓器に負担をかけることになります。高齢な動物ではなおさらですね。

ヒトでと1日に2リットルは水を摂取しましょうとうたわれたりしてますよね。ぼくも2リットルは冬でも飲んでます。水は最も重要な栄養源だと思います。

水が目の前にあるにゃ

なぜ猫は腎不全になりやすいのか

救急の現場では、多くの腎不全や尿石症のにゃんちゃんが運ばれてきます。

高齢猫だけではなく、2歳とか若い猫ちゃんでも腎不全や尿石症などの泌尿器疾患になる子もいます。先日も2歳のノルウェージャン・フォレストキャットの急性腎不全の症例を治療しました。

本当に腎障害は猫に多いです。

どうしてなのでしょうか?

その理由の一つが、猫の進化の歴史にあります。

現代でぼくたちと暮らしている猫ちゃんのほぼすべてがリビアヤマネコが祖先と言われています。もともと高原や砂漠地帯に生息していたこともあり、水が満足にない環境で進化してきました。それゆえにネコの身体は飲水量が少なくても、腎臓で尿を濃縮することで生きていられるようになっています。それほど腎臓の機能が高いのです。裏を返せば、高齢になって臓器の機能が低下してくると、腎臓は悲鳴をあげてしまいます。

そんないたわるべきネコの腎臓には無理な負担をかけないよう、飲水量の確保が大事になるわけですね。

高原や砂漠地帯ではない現代社会は水にあふれています。蛇口をひねれば出てきますよね(笑)このメリットを活用しないわけにはいかないでしょう。

しかし…猫はその進化の結果、自分で率先して水を飲もう飲もうとはあまりしません。あまり喉が乾かないみたいです…

かといって、積極的に水を飲ませようとスポイドで水を無理に飲ませようとすると、家族である飼い主さんとのコミュニケーションや関係性にヒビが入ることもあります。

そんな時に一番にできることは

水飲み場を増やす

という単純な方法です。

水飲み場が増えたにゃ

めちゃくちゃ簡単!家庭でできる腎不全予防法

実際、家庭内で猫の水飲み場を増やしただけで、飲水量が増えるという結果はたくさん出ています。

ネコは自ら水を飲もうとしづらいいきものなので、目の前に水がある状況を作るというのも大事になってきます。

これだけで、愛猫の健康寿命が延びると考えたら、ぜひやってみたいですよね^^長寿の秘訣にも数多く挙げられる予防法です。

ご長寿猫の秘訣については、以下の書籍も参考になるのでぜひ見てみてください!

猫の飲水量を増やすワンポイントアドバイス

ただ水飲み場を増やすだけでもいいのですが、もっと効果的な方法はいくつもあります。

たとえば…

水置き場を目立つ場所ではなく
安心できる場所に置く
常に新鮮な水を置くようこまめに交換する
水の温度を変えてみる
流水にしてみる

などなど、できる工夫はたくさんあります。

いずれこれらのワンポイントアドバイスをより具体的に解説していこうかと思います。

また、ドライフードは水分量が約10%なのに対し、ウェットフードは約80%なので、食事からの水分摂取量の増加を期待するということもできます。

では最後に、腎不全になってしまうと大変ですよ、というお話を共有します。

腎障害になると回復が難しいという現実

腎不全がひどかったり(急性)、長く続いたり(慢性)すると腎臓の構造が壊れてしまいます。壊れた腎臓の構造を取り戻すことは基本的にできないと言われており、腎臓の機能の回復が難しくなります。

つまり、腎臓の構造を壊すことなく、機能する腎臓を維持することが大事です。

すでに慢性腎不全で、腎臓の構造が壊れている場合でも、生き残ってる腎臓の部分を大切にすることが大事です。

そのためにできることが今回ご紹介した

飲水量の確保

というわけですね。

特に腎臓と心臓は密接な関わりがあります。

心臓の機能が低下すると、血流が悪くなり腎臓に流れる血流も当然弱くなります。そうすると、腎臓がうまく機能しなくなったり、腎臓で充分に老廃物を排泄できなくなったりします。腎機能の低下が始まります。

逆に腎機能が低下すると、血圧がうまく調整できなくなり、心臓や血管など循環器に負担をかけます。また、毒素の排泄がうまくいかなくなるので、あらゆる臓器に負担をかけていきます。

さらに腎臓は血液中の主な細胞である赤血球を成長させるためのホルモンを作り出しますが、機能低下により赤血球がうまく成熟しなくなります。すると、貧血になり身体中に酸素や栄養を運ぶことができなくなってしまいます(腎性貧血)。そして、さらに心臓に負担をかけていきます。

これを「心腎スパイラル」と名付けています。

心臓が悪くなると腎臓に…腎臓が悪くなると心臓に…というスパイラルです。

「肝心」という言葉がありますよね?

とても核心的な、大切なという時に使う言葉ですが、

昔は「肝腎」とも言われていたみたいです。

それほど、心臓、腎臓、肝臓は大事な臓器なんですね。

これからも愛猫と幸せで永く健康的な生活をおくれるよう、できることからやっていきましょう。

予防はエンターテイメント!

予防獣医師 NAOchan

当サイト「ZOOTIST」では「動物と人間と自然との共生社会の実現」を目指し、さまざまな情報共有をしています。動物と人間の共生のためには「動物予防医学」の普及はとても重要なことです。ZOOTISTでは動物0次診療®︎の理念のもと動物予防医学についてわかりやすくお伝えしまいります。当サイトでペットの健康について一緒に勉強していきましょう^ ^

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